新百合ヶ丘の北口と南口 区役所は築43年、北口でいま何が?

万福寺1丁目にある麻生区総合庁舎。れんが色の外壁に、建物の名前の文字が見える
写真:Kkairri/CC BY-SA 3.0(自由に使える写真です・出典(別のウィンドウで開きます))。サイズを調整しています。

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新百合ヶ丘駅は、北口と南口で、まわりの様子がちがいます。

麻生区役所の区民アンケートと、川崎市が2025年3月と2026年3月に決めた2つの文書を、並べて読みました。見えてきたのは、北口の課題と、北口にある区役所・市民館・図書館が築40年をこえていることの、つながりです。

犬北口と南口って、そんなにちがうの? 同じ駅なのに。

猫区民アンケートの数字でも、市の文書でも、ちがいが出ているの。順番に見ていくわね。

万福寺のほうから、新百合ヶ丘駅の方向を見た街並み。マンションと小田急線の電車が見える
万福寺のほうから、新百合ヶ丘駅の方向を見た街並み(撮影者:Souka Kinmei/CC0。ウィキメディア・コモンズ)。撮影の時期は、いまの様子とはちがうかもしれません

区民アンケートでは、どう答えている?

麻生区の区民アンケート(1,138人が回答。調査は2024年7〜8月)に、新百合ヶ丘駅の南口と北口を聞いた質問があります。5つから選ぶ形で、「満足・やや満足」と「やや不満・不満」の割合を並べます。

  • 南口 商業施設等の賑わい満足・やや満足 40.2%/やや不満・不満 9.6%
  • 北口 商業施設等の賑わい満足・やや満足 18.6%/やや不満・不満 27.7%
  • 南口 駅前の歩きやすさ・居心地満足・やや満足 30.4%/やや不満・不満 18.1%
  • 北口 駅前の歩きやすさ・居心地満足・やや満足 20.1%/やや不満・不満 27.2%

どれも、「普通」と答えた人が、いちばん多い質問です(南口の賑わいで44.6%、北口で48.9%)。「北口に不満な人が多い」のではなく、「北口は、満足より不満が上回った」という数字です。

同じアンケートで、新百合ヶ丘駅のまちづくりで重点的に取り組んでほしいことを聞いています(3つまで選べる)。

  • 自動車渋滞の改善に向けた道路交通環境の整備 42.4%
  • 歩きやすい・歩いて楽しい歩行空間の整備 31.2%
  • 商業施設等の充実 30.1%
  • 駅北側の賑わいづくり、歩きやすい歩行空間の整備 20.0%
  • 駅南側の賑わいづくり、歩きやすい歩行空間の整備 9.1%

「駅北側」を挙げた人は20.0%で、「駅南側」の9.1%の約2.2倍でした。

市の文書は、何と書いている?

川崎市の「新百合ヶ丘駅周辺地区まちづくり方針」(2025年3月策定)は、現状と課題として、次のように書いています。

  • 北口は駅前広場が狭く、路線バスの発着が南口に集まっている
  • 駅の南北とも、一般車が多く、駅の中心部で渋滞が起きている
  • 北口は、南口とくらべて商業の立地が少ない
  • 北口には、歩行者・自転車・自動車の動線が分かれていない場所や、歩道のない狭い道路がある

つまり、アンケートの数字と、市の文書が、同じ方向を向いています。

北口の混雑をやわらげる取り組みも、始まっています。「21ビル前」に一般車の乗降場をつくる工事が、2024年10月中旬から2025年1月末ごろの予定で行われました(市の工事のお知らせ)。

小田急線 新百合ヶ丘駅の南口
新百合ヶ丘駅の南口(撮影者:Machiro at Japanese Wikipedia/CC BY-SA 3.0。ウィキメディア・コモンズ)。撮影の時期は、いまの様子とはちがうかもしれません

北口にある区役所は、築43年

方針と、その次の「基本的考え方」(2026年3月策定)には、駅の北側にある公共施設の古さが書かれています。

新百合ヶ丘駅北側の公共施設の築年数の棒グラフ。麻生区役所が築43年でいちばん長く、麻生休日急患診療所が築41年、麻生市民館・図書館と麻生消防署が築40年、川崎市アートセンターは築18年
新百合ヶ丘駅北側の公共施設の築年数(2025年現在)。出典:川崎市「新百合ヶ丘駅北側地区まちづくりの基本的考え方(概要版)」の表をもとに、私たちでグラフにした
築43年麻生区役所の築年数(2025年現在。1982年の建築)。2025年3月の方針は、他の区と比べて、宮前区役所と並び最も古い庁舎だと書いている

築年数は、2025年現在で、次のとおりです。

  • 麻生区役所1982年建築・築43年。鉄骨鉄筋コンクリート造、地上4階
  • 麻生休日急患診療所1984年建築・築41年
  • 麻生市民館・図書館1985年建築・築40年。延べ床面積6,984.72㎡
  • 麻生消防署1985年建築・築40年
  • 川崎市アートセンター2007年建築・築18年

この5つの施設のうち、築40年をこえるのは、区役所、市民館・図書館、消防署、休日急患診療所の4つです。市の資料は、これらを「駅北側の区役所等」として、まとめて扱っています。

麻生図書館の入口。「図書館」の文字の上に、黄色い看板の「麻生図 SINCE 1985」が見える
2階の麻生図書館の入口。「SINCE 1985」の看板が見える(撮影者:Kkairri/CC BY-SA 3.0。ウィキメディア・コモンズ)。2014年ごろの撮影とみられ、いまの様子とはちがうかもしれません

これから、どうなる?

2026年3月に市が決めた「新百合ヶ丘駅北側地区まちづくりの基本的考え方」は、築40年をこえる施設を「継続使用」する場合と、「建替え」る場合を比べています。その結果を、こう整理しています。

官民の敷地を一体的に使う「大街区化」で、道路や広場などの整備と、公共施設の建替え、駅前の都市機能の誘導を、同時に進めることが妥当と考えられる。

ここで、注意が2つあります。

  1. これは「基本的考え方」で、建替えの時期・場所・形が決まったものではありません。私たちが読んだ資料には、完成の時期は書かれていませんでした。工程の図には、2026年度(令和8年度)に「駅北側の公共施設の建替えに向けた基本計画」の検討、と読めます(図の文字が崩れていて、細部は市の資料で確かめてください)
  2. 私たちが読んだ概要版のページ上部には、「(案)」の表記が残っていました。市のページは、2026年3月に策定した、と書いています。最終版と一字一句同じかは、確かめていません

3問クイズ あなたは解けた?

Q1 アンケートで、北口の「商業施設等の賑わい」は、満足・やや満足と、やや不満・不満のどちらが多かった?

やや不満・不満(27.7%)です。満足・やや満足は18.6%。いちばん多かったのは「普通」(48.9%)です。

Q2 麻生区役所は、2025年現在、築何年?

築43年です(1982年建築)。2025年3月の方針は、他の区と比べて、宮前区役所と並び最も古い庁舎だと書いています。

Q3 市の文書で、路線バスの発着が集まっているのは、南口と北口のどちら?

南口です。北口は駅前広場が狭く、課題になっています。

次の一歩

区役所や市民館・図書館に行く機会があったら、建物の外観にも目を向けてみてください。1982年や1985年にできた建物が、いま、まちづくりの話の中心にあります。意見を伝える窓口や、これからの進み方は、市の「新百合ヶ丘駅周辺地区」のページで確認できます。

出典

割合の比べ方(約2.2倍)、築年数のグラフは、私たちで計算・作成したものです。内容は変わることがあります。最新は公式の案内で確認してください。

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