麻生区にも五重塔 細山・香林寺の塔は高さ30.3m

最終確認日
日曜の午後、細山のあたりを歩いていて、五つの屋根を重ねた塔が気になった。京都や奈良なら分かります。でも、ここは麻生区の住宅地です。
あの塔は、細山の香林寺の五重塔です。高さは30.3m。昔の物差しでいうと、ちょうど100尺です。
そこでこの記事では、塔の高さをほかの五重塔と並べ、どんなお寺か、新百合ヶ丘からの行き方までをまとめます。最後に、行く前に寺へ確かめたいことも並べます。
観光協会・市・国の公開資料を読んでまとめた記事です。現地には行っておらず、景色の感想は書いていません。
日曜の午後、細山の坂
あれ、五重塔? 五重塔って、京都や奈良の古いお寺にあるものだよね
ちょっと待って。細山の香林寺の五重塔なの。高さは30.3mよ
えっ
新百合ヶ丘からバスで行ける、近所の塔なのよ
細山の住宅地にある、あの塔は何?
答えは、香林寺(こうりんじ)の五重の塔です。川崎市観光協会の案内に、境内に高さ30.3m(100尺)の五重の塔がある、と書かれています。
寺の場所は、麻生区細山3-9-1です。案内には、新百合ヶ丘駅から小田急バスで「細山交番前」で降り、歩いて5分とあります。
ただし、どの坂のどこから塔が見えるかは、資料では確かめられませんでした。見える場所は、取材で確かめる予定です。
30.3mは、ほかの五重塔とくらべてどのくらい?
結論から言うと、香林寺の塔は、奈良の法隆寺の五重塔(約32.5m)に近い高さです。国の観光庁が公開している解説文から、名前の知られた五重塔の高さを拾って並べました。
出典:観光庁「地域観光資源の多言語解説文データベース」(東寺・興福寺・法隆寺・室生寺)、川崎市観光協会「香林寺」をもとに作成
この5つでいうと、香林寺の塔は、ちょうど真ん中です。東寺の塔の半分より少し高く、室生寺の塔の2倍に少し足りません(こちらで計算)。
ただし、どこから測った高さかは、資料ごとにちがうかもしれません。たとえば、法隆寺の約32.5mは「基壇から」と書かれています。香林寺の30.3mがどこからの高さかは、案内には書かれていません。だから、この図は「だいたいの大きさ」をつかむためのものです。
ちなみに、解説文によると、東寺の塔は日本でいちばん高い伝統的な木造の建物です。室生寺の塔は、屋外の五重塔として日本でいちばん小さい、とあります。
塔は、いつ建ったの?
建った年は、今回開いた公式の資料では確認できませんでした。観光協会・川崎市・麻生区のページを探しましたが、年は見つかりませんでした。区の香林寺のページは、いまは開けません。
その代わりに、高さの数字には手がかりがあります。30.3mは、昔の長さの単位でちょうど100尺です。30.3mを100で割ると、1尺は約30.3cmになります(こちらで計算)。
Q 香林寺の五重塔の高さ「100尺」。1尺は、何cmくらい?
約30.3cmです。30.3mを100で割った長さで、30cmの定規より少しだけ長いくらいです。
なぜ100尺にしたのかも、資料には書かれていませんでした。建った年と一緒に、境内の案内板や寺への問い合わせで確かめたいところです。
香林寺は、どんなお寺?
答えは、「身代わり観音」として信仰される観音さまの寺です。観光協会の案内では、本尊は木造の十一面観音菩薩です。行基が作ったという言い伝えがある、とも書かれています。
もう1つ、文化財として市のページに載っている物があります。「香林寺最勝散版木」です。香林寺では、江戸時代の後期から「最勝散」という粉薬が作られていました。その薬の説明の文を彫った木の版で、種別は有形民俗文化財、数は1枚です。
ただし、ふだん見られる物ではありません。川崎市教育委員会のページでは、見学したい人は市の文化財課に問い合わせるように、とあります。見せる時期や範囲も限られています。
細山の坂には、ほかに何がある?
近くには、「逆さ大門」で知られる細山神明社があります。場所は細山2-6-1です。市教育委員会のページでは、関東に3つある「逆さ大門」の神社の1つとして紹介されています。
ふつうの神社は、鳥居をくぐって石段を上り、社殿に着きます。ところが、細山神明社は、鳥居が丘の上にあり、坂を下りた先に社殿があります。だから、「逆さ」大門なのです。
ポン君鳥居から下りていく神社なんて、はじめて聞いたよ。
リンちゃん市のページには、社殿の向きにまつわる言い伝えも載っているの。細山は、坂と丘で話が生まれる町なのよ。
つまり、細山を歩く日は、香林寺の塔と、坂の下の社殿の両方を訪ねられます。2つを結ぶ道順と歩く分数は、今回は確かめていません。坂の歩き方は、坂道の多い麻生区をラクに歩く記事にまとめています。
新百合ヶ丘から、どう行く?
行き方は、新百合ヶ丘駅から小田急バスに乗り、「細山交番前」で降りて歩いて5分です。観光協会の案内に、こう書かれています。
ただし、どの系統に乗ればよいか、何分かかるかは、確認できませんでした。出かける前に、小田急バスの時刻表で「細山交番前」を通る便を確かめてください。
写真を見ると、山門へは石段を上ります。だから、ベビーカーや車いすで行く日は、段のない入り口があるかを、先に寺へ聞いておくと安心です。
行く前に、何を確かめる?
答えは、寺に電話で確かめることです。というのも、見学できる時間・塔の中に入れるか・駐車場は、今回開いた案内には書かれていませんでした。
寺の電話は、044-966-5450です(観光協会の案内)。聞いておきたいのは、次の4つです。
- 境内を見学できる時間と、休みの日
- 五重塔の中に入れるか
- 車で行くとき、停める場所があるか
- 塔の行事がある日(行事の有無と日にちは、公式の資料で確かめられませんでした)
そこで、どんな日に行くか、で言うとこうです。新百合ヶ丘で買い物をした帰りに、バスで寄り道する日。細山の坂を歩いて、坂の下の細山神明社とあわせて回る日。どちらの日も、お寺は信仰の場なので、境内では静かに過ごします。ほかの散歩の行き先は、王禅寺ふるさと公園の記事にもあります。
土曜の夜
あした、見学できる時間を電話で聞いてから、バスで細山交番前まで行ってみよう
次の休みの前に、香林寺に見学の時間を聞き、バスの時刻表で「細山交番前」の便を見ておきましょう。
法隆寺の五重塔に近い高さの塔が、新百合ヶ丘からバスで行ける細山にあります。同じ細山には、鳥居から坂を下っていく「逆さ大門」の神社も。細山は、丘と坂の形が、そのまま町の見どころになっています。
出典
- 川崎市観光協会「香林寺」(本尊・五重の塔の高さ・所在地・電話・アクセス)
- 川崎市教育委員会「香林寺最勝散版木」(2020年10月5日更新)
- 川崎市教育委員会「細山神明社」(2016年8月8日更新)
- 観光庁「地域観光資源の多言語解説文データベース」:東寺の五重塔、興福寺の五重塔、法隆寺の五重塔、室生寺の五重塔
いずれも2026年10月7日に確認しました。内容は変わることがあります。最新は、お寺や公式の案内で確認してください。
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