川崎市の人口は7,545人増 減った区は麻生区だけ

麻生区総合庁舎(麻生区役所)の建物
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麻生区の人口は、増えているのでしょうか。減っているのでしょうか。

川崎市の統計によると、2025年の1年間で、市の人口は7,545人増えました。ところが7つの区のうち、減ったのは麻生区だけです(259人減)。しかも、引っ越してきた人から出ていった人を引くと、プラスでした。

この記事では、市の統計を開いて、増減を「引っ越し」と「生まれた人・亡くなった人」に分けて読みます。

ポン君川崎市の人口、去年は7,545人も増えたんだって!

リンちゃん7つの区のうち、減ったのは麻生区だけ。259人減よ。でも、引っ越してくる人は、むしろ多いの。

ポン君え、どういうこと? 数字を、順番に見ていきたいな。

7つの区のうち、減ったのは麻生区だけ?

川崎市が2026年3月17日に発表した「川崎市の人口動態-令和7(2025)年-」に、区ごとの増減が出ています(1月から12月の1年間)。

川崎市7区の2025年の人口の増減。多摩区2,095人増、中原区1,849人増、幸区1,493人増、川崎区1,259人増、高津区809人増、宮前区299人増、麻生区259人減(棒は左向き)
川崎市7区の人口の増減(2025年)。川崎市「川崎市の人口動態(令和7(2025)年)」の統計表をもとに、私たちで作成
259人減2025年の麻生区の人口の増減(減少率は0.14%)。7区で減ったのは麻生区だけ。市全体は7,545人増

市の発表は、麻生区が5年連続の人口減だったと書いています。2023年からの3年は、313人減、246人減、259人減でした。

ただし、「麻生区だけ」はこの年の話です。2024年は宮前区も475人減っていました。宮前区は、2025年に299人増へ戻っています。

引っ越してくる人は、少ないの?

少なくはありません。人口の増減は、2つの数を足したものです。

  • 社会増減:引っ越してきた人(転入)から、出ていった人(転出)を引いた数
  • 自然増減:生まれた人(出生)から、亡くなった人(死亡)を引いた数
麻生区の2025年の人の動き。転入9,625人、転出9,084人、死亡1,749人、出生949人
麻生区の転入・転出・死亡・出生(2025年)。川崎市「川崎市の人口動態(令和7(2025)年)」の統計表をもとに、私たちで作成

麻生区の2025年は、転入が9,625人、転出が9,084人で、差し引き541人の転入超過です。出生は949人、死亡は1,749人で、差し引き800人の自然減です。541人増えて、800人減る。足すと、259人減になります。

ポン君9,625人も来るのに、残るのは541人なんだ。

リンちゃん同じくらいの人数が、出ていってもいるの。差し引きで見るのが、この統計の読み方よ。

麻生区の転入超過は、ずっと続いている

令和6年版の報告書には、麻生区は「平成8(1996)年以降、29年連続で転入超過」とあります。2025年も541人のプラスでした。

7区を同じ2つの数で見ると、自然減は6区にあり、自然増は中原区(388人増)だけです。ほかの5区が増えたのは、転入超過が自然減を上回ったからです。麻生区は、転入超過が541人で7区のなかでいちばん少なく、自然減は川崎区の1,427人に次ぐ800人でした。区の人口がちがうので、人数だけで比べるときは注意してください。

なぜ人口は減るの?

答えは、自然減が転入超過を上回ったからです。麻生区の2017年から2025年を見ると、2つの変化があります。

  • 自然増減は、2017年の29人増から、2018年に47人減へ変わりました。2025年の800人減まで、毎年マイナスです。
  • 社会増減は、2018年の1,570人増が最大で、2021年には216人増まで下がりました。2025年の541人増は、2018年の約3分の1です。

自然減が大きくなり、転入超過は2018年より小さくなっています。この2つが重なって、人口が減っています。

川崎市の報告書は、市全体について、出生数は2015年の15,015人をピークに減り、2025年は10,395人になったと書いています。死亡数は「高齢化の進行に伴い」増える傾向にある、とあります(2025年は14,071人)。

麻生区だけの理由を述べた文は、確かめた範囲の資料にはありませんでした。麻生区は、出生949人・死亡1,749人で、前年(出生1,017人・死亡1,684人)より出生が68人減り、死亡が65人増えています。数字から言えるのは、ここまでです。

年齢の3つのグループで、2019年12月末と2025年12月末を比べると(市「町丁別年齢別人口」)、区の人口は177,739人から177,710人で、ほぼ同じです。中身は、0〜14歳が3,211人減(23,489人から20,278人)、65歳以上が2,734人増(41,087人から43,821人)、15〜64歳が448人増でした。

町によって、ちがうの?

同じ「町丁別年齢別人口」の丁目ごとの数字を、私たちで町ごとに足すと、28の町のうち17が減り、11が増えました(2019年12月末から2025年12月末)。いちばん減ったのは白山の456人減(8.5%減)、いちばん増えたのは百合丘の539人増(5.8%増)です。

白山は、高齢化率(65歳以上の割合)が52.64%で、28町のなかでいちばん高くなっています(区全体は24.57%、2025年9月末)。一方、いちばん低いはるひ野(12.13%)も、98人減っています。高齢化率だけでは、増減は説明できません。町ごとの理由は、市の資料にありませんでした。

この数字で、言えないことは?

  • 住んでいる人の数の話:この統計は、住民票の届出(住民基本台帳法と戸籍法)にもとづきます。国の統計とは数え方がちがうため、一致しません(市の資料の注意書き)。
  • 理由は書かれていない:インターネットの記事や口コミには、さまざまな説明がありますが、確かめられないので書いていません。
  • 町の数字は私たちの計算:市の丁目ごとの数字を足したものです。2025年の下麻生に数字が伏せられた欄が1か所ありますが、ほかの町の合計は区の合計(177,710人)と一致しました。
  • 541人は届出だけの数ではない:市外からの転入超過421人、他の区からの転入超過250人に、「その他」(職権処理)の130人減が加わった数です。
  • 2025年の国勢調査は使っていない:結果を確かめていないので、書いていません。

次の一歩

自分の町の数字は、麻生区の地区カルテ(町別)で見られます。人口、高齢化率、年少の割合、住んでいる期間が、町ごとに1枚でまとまっています。

出典

割合(%)は、市の数字から私たちが計算したものです(区の減少率0.14%は市の発表のまま)。内容は変わることがあります。最新は公式の案内で確認してください。

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