流した水の行き先は、多摩川ではなく麻生川 上麻生6丁目、運動会の丘の下

最終確認日
10月25日(日)は、あさお区民運動会です。会場は、上麻生6丁目の「あさおふれあいの丘」。広い広場を走りまわる子どもたちの足の下で、じつは毎日、麻生区の大部分の家から流れてきた水がきれいにされています。
台所の流しやトイレに流した水は、流れたら消える。ふだんは、そう思っていて困りません。でも川崎市上下水道局の資料をたどると、その水は道路の下の管を通って丘の下に集まり、多摩川ではなく、鶴見川の支流の麻生川へ戻っていきます。
この記事では、水が通る道、丘の下で起きていること、流してはいけない物、そして子どもと見に行ける見学の予約のしかたを、順に並べます。市の資料を読んでまとめた記事で、現地には行っていません。
運動会の朝
ふれあいの丘、広いなあ。ここで運動会か
「水処理センター上部」って、書いてある……?
えっ
この下に、うちのトイレの水が来ているの
きれいにして、麻生川に戻すのよ
流した水の行き先、たどってみる
あさおふれあいの丘の下には、何がある?
丘の下にあるのは、川崎市上下水道局の麻生水処理センターです。住所は麻生区上麻生6-15-1で、局の案内では、小田急線の柿生駅で降ります。
運転を始めたのは、平成元年(1989年)3月。それから37年あまり、麻生区の大部分の汚れた水を受け持ってきました。局は、施設のまわりに遊歩道などを置き、施設の上を多目的広場として開いています。それが「あさおふれあいの丘」です。
- 使える時間8時〜18時
上下水道局の案内(2026年9月7日更新) - 休み毎週月曜日(休日なら次の日)と、12月29日〜1月4日
10月25日の運動会は日曜日です - きらめきの池今年度の水は、2026年9月30日で終わりました
来年度の予定は、局の案内で確かめてください
運動会の時間は、9時〜13時30分で、雨のときは中止です(麻生区役所「あさお区版」2026年9月号)。当日に参加できる競技もある、と区は案内しています。ほかの秋の催しは、麻生区の秋の催しカレンダーにまとめています。
台所とトイレの水は、どの道を通って丘まで来る?
ここで、1つ大事な分かれ道があります。川崎市の下水の集め方は、区によって2通りです。
- 合流式:汚れた水と雨水を、同じ1本の管で流す(川崎区・幸区など)
- 分流式:汚れた水と雨水を、別々の管で流す(麻生区・多摩区・宮前区など)
麻生区は分流式です。台所・トイレ・お風呂などの水は「汚水管」に入り、雨水は「雨水管」や道路の側溝に入ります。麻生水処理センターも、局の案内で「分流式で処理」と書かれています。
つまり、丘の下に来るのは「家の中で使った水」だけです。家の前の側溝に流した物は、センターを通らずに、そのまま川へ向かいます。市の環境局も、側溝や雨水ますの水は処理場へ送られず、水路や雨水管を通って直接川に流れる、と注意を出しています。
もう1つ、家の敷地の中の管(排水設備)は、市ではなく家の人が置いて管理する部分です。道路の下の管(公共下水道)からが、市の受け持ちです。
丘の下で、水はどうやってきれいになる?
局の「汚水処理のしくみ」の案内をもとに、流れを4つに分けると、こうなります(こちらで整理)。
- 沈砂池流れてきた水から、大きなごみや砂を取りのぞく
- 最初沈殿池水をゆっくり流して、細かいごみを沈める
- 反応タンク空気を吹きこみ、微生物の働きで、水にとけた汚れを分解する
- 最終沈殿池から川へ微生物のかたまりを沈め、上の澄んだ水を消毒して川へ放流する
主役は、反応タンクの微生物です。微生物が汚れを食べて、沈みやすいかたまり(活性汚泥)になります。麻生水処理センターは、この「標準活性汚泥法」のほかに、2000年12月に一部ができた高度処理の施設(担体利用・嫌気-無酸素-好気法)も使っています。
センターの大きさは、局の数字でこうです。
計画の処理面積は1,920ヘクタールです。「麻生区の大部分」の残りがどこで、どこの施設に行くのかは、今回読んだ局のページには書かれていませんでした。
きれいになった水は、どこへ行く?
Q 麻生水処理センターできれいにした水が戻る川は? 多摩川・鶴見川の支流・海のどれ?
鶴見川の支流の、麻生川です。局の案内では、放流先は「鶴見川支流/麻生川」と書かれています。
川崎の川といえば、多摩川を思い浮かべる人も多いかもしれません。でも、麻生区の大部分の台所とトイレの水は、多摩川には行きません。局の案内のとおり、鶴見川の支流の麻生川に戻ります。
局は、家から出た汚れた水を水処理センターできれいにして、川や海に返している、と説明しています。下水道管は、自然の水の循環の一部だ、という書き方です。台所の流しから麻生川までは、1本の道でつながっている、と考えると分かりやすいかもしれません。
流しちゃいけないものは、何?
その道を詰まらせたり、川を汚したりしないために、局と環境局は、次のことをお願いしています。
- 油:管の中で固まり、つまりの原因に。使い終わった油は、新聞紙や紙で吸い取って普通ごみへ
- 水にとけない紙・生ごみ:管を詰まらせたり、大雨のときに川や海に流れたりするおそれがある
- ガソリンなどの石油類・薬品:管をいためるうえ、爆発や火事の原因にもなりかねません
- 洗剤は適量で:合成洗剤のリンは、センターでも全部を取りのぞくのが難しい物質です
- 道路の側溝・雨水ますに、油や汚れた水を流さない:処理場を通らず、直接川へ(ここだけ環境局のお願い)
ポン君年末の大掃除の油、水でうすめて流せば平気だよね?
リンちゃんちょっと待って。局の案内は、油は管の中で固まるから、紙で吸い取って普通ごみに、なの。うすめて流してよい、とは書いていないわ。
ポン君新聞紙、とっておこう。
流しの油が先に詰まらせるのは、川ではなく、家の敷地の中の管かもしれません。そこは、前の章のとおり、家の人が管理する部分です。
丘の下を、子どもと見に行ける?
行けます。麻生水処理センターは、ほかの水処理センターと同じく、見学を受け付けています。局の案内(2023年5月13日更新)では、こうです。
- 見学の1週間前までに、電話で予約する麻生水処理センター(044-989-1171)へ。電話の受付は、平日の8時30分〜17時です
- 申込書を出す局のページにある「施設見学申込書」を、メールかファクスで送ります
- 当日、見学する見学できるのは平日(祝日・年末年始を除く)の9時〜12時と13時〜16時15分。実際の見学は1〜2時間ほどです
予約のない人は受け付けていない、完全予約制です。人数を制限することや、工事などで希望に添えないこともあるので、予約の電話で確かめてください。
冬休みの前に、見学の電話をしてみる
平日だけだから、日を決めてからね
運動会で丘を走ったら、次は平日に、その下を見に行く。予約の電話は、見学したい日の1週間前までです。家の敷地の中の管が詰まったときに、市と家のどちらに頼むのかは、下水のつまりの窓口の記事に続けてまとめています。
出典
- 川崎市上下水道局「麻生水処理センター」(2019年3月4日更新、2026年10月5日に確認):住所・最寄り駅・運転開始・処理区域・処理方法・計画の数字・放流先
- 川崎市上下水道局「あさおふれあいの丘について」(2026年9月7日更新)
- 川崎市上下水道局「水処理センターとスラッジセンターの施設見学について」(2023年5月13日更新)
- 川崎市上下水道局「下水の排除方式」(2023年11月10日更新)・「家庭の下水のしくみ」(2023年11月10日更新)
- 川崎市上下水道局「汚水処理のしくみ(標準活性汚泥法の場合)」と、沈砂池・最初沈殿池・反応タンク・最終沈殿池の各ページ(2017年3月24日更新)
- 川崎市上下水道局「下水道管をつまらせないで!!」(2026年5月22日更新)・「下水道を大切に使いましょう」(2017年3月24日更新)
- 川崎市環境局「みんなで川を守りましょう」(PDF)
- 麻生区役所「あさお区版」2026年9月号:あさお区民運動会
- 川崎市麻生区「麻生区地区カルテ」の地域情報シート:麻生区の人口(2025年9月末)
内容は変わることがあります。見学や広場の利用は、最新の案内を上下水道局のページで確かめてください。
掲載内容は最終確認日時点のもので、変わることがあります。営業時間・料金・予約や申し込みの方法など、正確な情報は、店舗・施設・主催者・役所の公式の案内でご確認ください。当サイトでは、掲載先についての個別のお問い合わせにはお答えできません。


